NISAの年末にやることは3つだけ|今年の枠の締め切り(受渡日)・余った枠・来年の積立設定

投資入門

NISAの年末にやることは、①今年の枠に入れたい買い物は「受渡日」が年内になるように早めに済ませる ②余った枠は翌年に持ち越せないと知ったうえで、慌てて埋めない ③来年1月からの積立の設定(金額・商品・引き落とし)を一度だけ確かめる、の3つです。値上がりした商品を売って乗り換えるような「見直し」は、ふつうは必要ありません。

どうも、くろまめです。

年末が近づくと「NISA、何かしておかないとまずい?」と気になりますよね。整理してみると、大事なのは締め切りの考え方と、来年の設定の確認くらいです。順番に見ていきますね。

まず、年間の枠のしくみをおさらい

つみたて投資枠 成長投資枠
1年に使える枠 120万円 240万円
合計 1年で360万円まで(併用できる)
一生で使える枠 1,800万円(うち成長投資枠は1,200万円まで)
非課税で持てる期間 無期限

年末に関係するのは、1年の枠はその年のもので、使わなかった分は翌年に持ち越せないという点です。一方で、売った商品の分は、買ったときの金額(簿価)の分だけ翌年以降に枠が戻ります(金融庁 NISA特設ウェブサイト)。NISAそのものの説明はNISAとはわかりやすく解説|2つの枠と1,800万円、毎月10万円なら税金はいくら変わる?にまとめています。

やること1:今年の枠に入れたいなら「受渡日」で考える

年末にいちばん気をつけたいのが締め切りです。NISAでは、買った分が今年の枠になるか来年の枠になるかを、注文した日ではなく受渡日(お金と商品が実際にやりとりされる日)で分けています。楽天証券の案内でも「2026年の非課税投資枠でお取引いただくためには、商品の受渡日が翌年となるようにご注文ください」と書かれています。

受渡日までの日数は商品によって違います。国内株式は、約定日(売買が成立した日)から2営業日後が受渡日です。2025年末は、楽天証券・マネックス証券とも12月29日(月)の取引分から翌年の枠の扱いでした。

投資信託は、申し込みから受渡日まで4〜9営業日ほどかかり、ファンドごとに違います。マネックス証券の2025年末の案内では、たとえば eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)は12月24日の申し込み分から翌年の枠でした。

つまり投資信託は、大納会(年内最後の取引日)よりかなり前に、今年の枠の受付が終わるということです。2026年末の正確な日付は、各証券会社が年末に出すお知らせで確かめてください。「今年の枠で買いたいものがある」なら、12月の中旬までに済ませておくと安心です。

逆に、毎月の積立が自動で動いている人は、特に何もしなくて大丈夫です。12月の積立が来年の枠の扱いになったとしても、枠が消えるわけではなく、どの年の枠で買ったかが変わるだけです。

やること2:枠が余っていても、慌てて埋めない

「今年の枠が余っている。年末までに一気に埋めたほうがいい?」と迷う人もいると思います。余った1年の枠は消えますが、一生で使える1,800万円の枠は、実際に買った分しか減りません。今年使わなかったからといって、生涯の枠が小さくなるわけではないです。

もちろん、1年に使えるのは360万円までなので、早く埋めたい人にとっては「使わなかった年」の分だけ時間がかかります。ただ、そのために生活費やいざというときのお金まで入れてしまうと、続けるほうが苦しくなります。年末のボーナスをどうするかはボーナスを投資に回すべき?使い道の判断基準と3つの具体的な方法で考え方を書いています。

私の場合、成長投資枠はプラスアルファとしか考えていません。今年はたまたま使い切りましたが、来年はまるまる残るんじゃないかと思っています。それでいいと思っています。

やること3:来年1月からの積立の設定を一度だけ見る

年末に一度だけ、証券口座の積立設定の画面を開いて、次を確かめておくと安心です。

  • 金額:来年も無理なく続けられる金額か。収入や生活費が変わったなら、ここで1回だけ調整する
  • 商品:意図した商品になっているか(枠がつみたて投資枠か成長投資枠かも)
  • 引き落とし:カードや口座が切りかわっていないか(カードの更新・有効期限など)

つみたて投資枠の120万円は、毎月10万円ならちょうど1年で使い切る金額です。クレジットカードでの積立は月10万円まで設定できるので、私はこの形で毎月10万円をつみたて投資枠に入れています。月いくらにするか迷うときは投資は月いくらから始める?月1万・3万・5万・10万円の20年後を比べて決めるも参考にしてみてください。

まだNISA口座を持っていない人は、来年1月から積立を始められるように、年内に申し込みだけ済ませておくのもひとつの手です。手順は新NISAの始め方・手順をわかりやすく解説|口座の申し込みから積立の設定まで4ステップにあります。

2027年から変わること(知っておくと話が早い)

金融庁の令和8(2026)年度税制改正の資料・NISA特設サイトによると、2027年1月から、つみたて投資枠の年齢の条件がなくなる予定です。0〜17歳も使えるようになり、枠は年60万円・総枠600万円(いわゆる「こどもNISA」)。未成年の口座からの払い出しは、12歳以降に一定の条件でできるようになります。あわせて、つみたて投資枠で買える商品を債券型などに広げる見直しも入っています。

子どもがいる家庭は、来年の家計を考えるときに頭に入れておくとよさそうです。細かい条件はこれから各社の案内が出るので、始める前に公式の情報で確かめてください。

やらなくていいこと

値上がりした商品を売って、別の商品に乗り換える

年末の「見直し」というと、売って買いかえるイメージがあるかもしれません。でも、NISAで売っても枠が戻るのは翌年以降で、しかも戻るのは買ったときの金額分だけです。理由がはっきりしない乗り換えは、非課税の枠を使い直すだけになりやすいです。

NISA口座での「損出し」

年末に損が出ている商品を売って、その年の利益と相殺する「損出し」は、課税口座(特定口座・一般口座)の話です。NISA口座で出た損失は、ほかの口座の利益と通算できません。NISAで年末に売っても、税金の面でのメリットはありません。

値下がりしている時期の考え方はインデックス投資、暴落時どうする?積立を止めない理由と、1週間で35万円減った週の私の対応に書いています。

よくある疑問

12月の積立は、今年と来年どっちの枠になる?

受渡日しだいです。月末に近い日の積立だと、受渡日が1月にずれて来年の枠になることがあります。積立を続けているなら、どちらの枠でも買えていることに変わりはないので、気にしすぎなくて大丈夫です。

年末までに1年分の枠を使い切らないと損?

その年の枠は消えますが、生涯の1,800万円の枠は減りません。無理に埋めるより、来年からも続けられる金額で積み立てるほうが大事だと思います。

年末は「締め切り」と「来年の設定」だけ見ればいい

NISAの年末にやることは、今年の枠で買いたいものの締め切り(受渡日)を確かめること、余った枠で慌てないこと、来年の積立設定を一度だけ見ること。この3つで十分です。設定さえ整っていれば、あとは来年も毎月、自動で積み上がっていきます。

それでは、次でお会いしましょう。またね。

参考

  • 金融庁 NISA特設ウェブサイト「NISAを知る」(https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/know/index.html)
  • 金融庁「令和8(2026)年度税制改正について」(2025年12月。https://www.fsa.go.jp/news/r7/sonota/20251226-2/01.pdf)
  • 楽天証券のお知らせ(2025年10月17日。https://www.rakuten-sec.co.jp/web/info/info20251017-01.html)
  • マネックス証券のお知らせ(2025年12月15日。https://info.monex.co.jp/news/2025/20251215_02.html)

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※本記事は2026年11月時点の情報です。税制・制度・各種条件は変更される場合があるため、最新情報は公式サイト等でご確認ください。

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