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新興国株式インデックスのメリット・デメリットを初心者向けに解説
この記事でわかること:新興国株式インデックスは高成長が期待できる一方、値動きが大きく単独投資には向きません。全世界株式や先進国株式と組み合わせて持つことで、分散の効果を得られます。投資判断のポイントを実体験を交えて解説します。
「新興国株式って儲かりそう」という期待と「でも危なそう」という不安、どちらもあるのではないでしょうか。実際、中国やインドといった新興国は経済成長が著しく、魅力的に映ります。しかし、その裏には見えにくいリスクもある。この記事では、そのメリットとデメリットを冷静に整理します。
新興国株式インデックスとは何か
新興国株式インデックスとは、中国・インド・ブラジル・台湾・韓国など、経済成長途上にある国々の株式市場全体に投資できる指数のことです。代表的なものに「MSCI エマージング・マーケット・インデックス」があります。
投資信託やETFを使えば、個別の国や企業を選ばなくても、新興国全体にまとめて分散投資できる仕組みが整っています。たとえば「eMAXIS Slim 新興国株式インデックス」などの商品が該当します。
新興国は先進国に比べて人口が多く、経済成長率も高い傾向があります。このため「これから伸びる市場」として注目されやすいのです。
新興国株式インデックスのメリット
高い経済成長率への期待
新興国の最大のメリットは、先進国よりも高い経済成長が期待できる点です。2026年時点でもインドやベトナムなどは年率5〜7%前後の成長を続けています。
人口が増え続け、消費も拡大している国に投資することで、将来のリターンを狙える可能性があります。先進国はすでに成長が鈍化しているため、こうした成長余地が魅力とされるのです。
分散投資の効果
日本や米国といった先進国だけに投資していると、そのエリアの景気に結果が左右されます。新興国株式を組み入れることで、地域の分散が進みます。
先進国が不調なときに新興国が好調、という逆の動きをすることもあり、ポートフォリオ全体のリスクを平準化する役割を果たします。ただし、完全に逆相関するわけではない点には注意が必要です。
割安に見える株価水準
新興国株式は、先進国株式に比べてPER(株価収益率)などの指標で割安に映る場面が多くあります。これは「将来性はあるが、まだ評価が十分でない」と見る投資家がいるためです。
割安なうちに仕込んでおけば、将来評価が見直されたときに大きなリターンを得られる可能性があります。ただし、割安には理由があることも事実です。
新興国株式インデックスのデメリット
値動きが非常に大きい
新興国株式の最大のデメリットは、価格変動の激しさです。政治的な混乱、通貨の急落、資源価格の変動などが株価に直結します。
実際、ある年に+30%上昇した翌年に−20%下落するといった動きも珍しくありません。このため、短期的には大きな含み損を抱える覚悟が必要です。私自身、NISA口座を開いた直後にさまざまな投資を試しましたが、値動きの大きさは想像以上でした。
先進国株式に長期でリターンが劣る実績
「成長率が高い=株価も高くなる」とは限らないのが投資の難しいところです。過去20年を振り返ると、新興国株式は米国株式(S&P500)に大きく劣後しています。
理由はいくつかあります。インフレ率の高さ、通貨安、政治リスク、企業統治の弱さなどが複合的に作用しているためです。成長している国でも、投資家が得られるリターンが必ずしも高いわけではないという現実があります。
政治・為替・規制リスク
新興国は政治体制が不安定な国も多く、政権交代や政策の急変によって株式市場が大きく動きます。また、自国通貨が急落すると、円換算での資産価値が目減りします。
さらに、ある日突然「外国人投資家への規制を強化する」といった法改正が起きる可能性もゼロではありません。こうした不確実性の高さは、先進国株式にはない新興国特有のリスクです。
全世界株式インデックスとの比較
新興国株式を単独で持つより、全世界株式インデックス(オルカンなど)を選ぶ方が、結果的にシンプルで合理的だというのが私の結論です。全世界株式には新興国も含まれており、比率は時価総額に応じて自動調整されます。
わざわざ新興国だけを取り出して追加投資する必要は、多くの人にとってありません。全世界株式1本で、先進国も新興国も適切なバランスで保有できるからです。
私自身、30代から投資を始めた当初は仮想通貨や個別株をあれこれ試しました。結局どれも「全世界株インデックス1本の自動積立」に負け、今はそれだけを毎月自動で買い続けています。「難しいことをやめた」ことが、一番の転機でした。
結局、新興国株式インデックスは買うべきか
結論から言えば、新興国株式を単独で積極的に買う必要はないというのが私の考えです。理由は、リスクが高い割にリターンが見合っていない実績があるからです。
もしどうしても新興国への投資比率を高めたいのであれば、全世界株式をベースに持った上で、ごく一部を追加する程度にとどめるべきです。資産の10%以内にとどめるなど、自分が許容できる範囲で判断してください。
ただし、感情で「今、中国が伸びそうだから」と買い増すのは危険です。それは「上がりそう」という予測であり、仕組み化された投資ではありません。淡々と続けられる形にするには、最初に配分を決めたら後は自動で買い続ける設定にすることです。
私が新興国株式をやめた理由【実体験】
NISA口座を開いた直後、私は「成長する国に投資すれば儲かるはずだ」と考えて、新興国株式にも資金を振り向けました。同時に、仮想通貨にも手を出しました。保有していたコインの価値は一時、数分の一にまで下落しました。
個別株にも分散して投資しましたが、結果はどれも全世界株式インデックス(オルカン)の成績には及びませんでした。新興国株式だけを見ても、値動きの激しさに一喜一憂してしまい、相場を見る時間が増えました。
感情を挟んだ瞬間、投資は続かなくなります。「今、買い足すべきか」「そろそろ売るべきか」と考え始めた時点で、判断はブレます。結局、全世界株式1本に集約してから、相場を見る回数は激減し、精神的にも楽になりました。
お金が増えるかどうかは、「入ってくるお金−出ていくお金」という引き算です。その引き算をプラスにするには、無駄な手数料を減らし、無駄な売買をせず、ただ淡々と積み立てること。新興国株式を追いかけるよりも、全世界株式を自動で買い続ける仕組みの方が、結果的に引き算をプラスにしやすいのです。
まとめ:新興国株式は全世界株式に任せればいい
新興国株式インデックスには、高い成長への期待という魅力があります。しかし、値動きの激しさ、先進国に劣るリターン実績、政治・為替リスクなど、デメリットも無視できません。
結論として、全世界株式インデックス1本を自動積立する設定をしておけば、新興国も適切な比率で含まれており、それで十分です。わざわざ新興国だけを取り出して追加投資する理由は、多くの人にはありません。
頑張っていた頃の自分に伝えるとすれば、「頑張るな、仕組みを作れ」の一言です。感情を挟まず、相場を見ず、毎月自動で買い続ける設定をしたら、あとは放置する。それが、凡人が資産を増やすための最も現実的な方法です。
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※本記事は2026年6月時点の情報です。税制・制度・各種条件は変更される場合があるため、最新情報は公式サイト等でご確認ください。

