PER(株価収益率)は「株価が、1株あたりの利益の何倍か」、PBR(株価純資産倍率)は「株価が、1株あたりの純資産の何倍か」を表す数字です。覚え方は、PERの「E」はEarnings(利益)、PBRの「B」はBook value(帳簿の上の純資産)。どちらも低いほど「割安かもしれない」、高いほど「期待されている」と読みますが、業種で水準が大きく違うので、同じ業種どうしで比べるのが基本です。
どうも、くろまめです。
株の画面にかならず出てくるPERとPBR。名前が似ていてごっちゃになりやすいので、今回は式と覚え方、計算の例、読むときの注意点を、1本で整理しておきます。
PERとは?株価が「利益の何年分」か
PERは、株価を1株あたりの利益(EPS)で割った数字です。
| 指標 | 式 | ざっくり言うと |
|---|---|---|
| PER(株価収益率) | 株価 ÷ 1株あたり利益(EPS) | 今の利益のペースで、株価の何年分を稼ぐか |
| PBR(株価純資産倍率) | 株価 ÷ 1株あたり純資産(BPS) | 会社の持ち物(純資産)の何倍の値段がついているか |
たとえば株価1,000円で、1株あたりの利益が50円なら、PERは20倍です。「今の利益が続けば、20年分で株価と同じだけ稼ぐ」という見方もできます。PERが高いのは、それだけ「これから利益が伸びる」と期待されているということでもあります。日本株ではよく15倍前後がひとつの目安と言われますが、あくまで目安です。
PBRとは?「解散したら残るお金」と株価の比較
PBRは、株価を1株あたりの純資産(BPS)で割った数字です。純資産は、会社の資産から借金などを引いた残りで、会社をたたんだときに株主の取り分になる、と説明されることが多いです。
さっきの会社で1株あたり純資産が800円なら、PBRは1,000円÷800円=1.25倍。PBRが1倍を下回ると、株価が帳簿の上の純資産より安い状態です。東京証券取引所は2023年3月、資本コストや株価を意識した経営をするよう上場企業に求め、PBR1倍割れが続く会社の対応も話題になりました。
覚え方:EとBで見分ける
| 略語 | 真ん中の文字 | くらべる相手 |
|---|---|---|
| PER | E=Earnings(利益) | 1年の「もうけ」 |
| PBR | B=Book value(帳簿の上の価値) | 会社が持っている「財産」 |
「Pは株価(Price)、Rは倍率(Ratio)」と覚えておけば、あとは真ん中の1文字だけです。PERはフロー(毎年のもうけ)、PBRはストック(今ある財産)と分けて覚える人もいます。
おまけ:ROEとのつながり
ROE(自己資本利益率)は、純資産に対してどれだけ利益を出しているかの数字で、PBR÷PERで出せます。上の例なら1.25÷20=6.25%。1株あたりで見ても、利益50円÷純資産800円=6.25%で同じになります。3つはつながっているんですね。
読むときの注意点:低い=お買い得、とは限らない
業種で水準がまったく違う
成長が期待されている業種はPERが高くなりやすく、設備や土地をたくさん持つ業種はPBRが低くなりやすい、といった違いがあります。日本取引所グループは、業種ごとの平均のPER・PBRを毎月公表しているので、比べるならまず同じ業種の平均と見るのがいいと思います。
利益が一時的に増減するとPERがぶれる
土地を売ったなど一時的な利益でEPSが増えると、PERは急に低く見えます。反対に、赤字の年はPERがそもそも計算できません。1年分の数字だけで判断しないことが大事です。
安いままの理由があることも
PBRが1倍を下回っていても、利益を生む力が弱いと見られていて、ずっと低いまま、ということもあります。いわゆる「割安なまま放っておかれる株」です。数字はあくまで入り口で、なぜその数字なのかまで見て、はじめて意味が出てきます。
私の場合:個別株は少しだけ、土台は積立
私も個別株を持っていますが、選び方は、自分がふだん使っているサービスの会社や、応援したい会社です。PERやPBRの数字だけで選んではいません。選び方の考え方は株の銘柄選びの方法と基準とは?初心者が失敗しない4つの視点にまとめています。
お金の土台は、あくまで毎月のインデックスファンドの積立です。インデックスファンドなら、1社ずつPERやPBRを調べなくても、市場全体にまとめて投資できます。投資信託の選び方を初心者向けに解説|中身→手数料→積立の順に見る3つの基準も参考にしてみてください。
よくある疑問
PERとPBR、どっちを見ればいい?
どちらか片方ではなく、両方とROEをセットで見るのがおすすめです。PERが低くてもROEも低ければ「稼ぐ力が弱いから安い」のかもしれません。高配当株を選ぶときの見方は高配当株のおすすめは?日本株初心者が知っておきたい選び方3つで書いています。
どこで調べられる?
証券会社のアプリや、株価サイトの銘柄ページにたいてい載っています。会社の決算短信にもEPSやBPSが書かれているので、自分で計算して確かめることもできます。
数字は「入り口」として使う
PERは利益、PBRは純資産と株価をくらべる数字。式と覚え方さえ押さえておけば、株の画面がぐっと読みやすくなります。ただ、数字だけで売り買いを決めるのではなく、「なぜこの数字なのか」を考える入り口として使うのがいちばん役に立つと思います。
それでは、次でお会いしましょう。またね。
出典:日本取引所グループ「規模別・業種別PER・PBR」、東京証券取引所「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応について」(2023年3月)。計算の例は説明用の数字です。
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※本記事は2026年10月時点の情報です。税制・制度・各種条件は変更される場合があるため、最新情報は公式サイト等でご確認ください。

